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2020年8月の記事

2020年8月17日 (月)

中国の領海戦術

中国の領海戦術
中国海警局の船による尖閣諸島周辺での領海侵入をめぐって日本側が頻繁に厳重抗議したことに対し、中国外務省の趙立堅報道官は、「日本が言う『抗議』は絶対に受け入れられない」と表明しています。中国外務省がホームページ上に趙氏のコメントとして、「日本が直ちに中国の海域から出ていくよう求める」と日本側を一方的に非難した、とされています。

 

しかし、この問題については 中国公船による沖縄・ 尖閣諸島 周辺の接続水域航行が、2019年に過去最多の282日となったことから、「力を背景とした一方的な現状変更の試みを執拗(しつよう)に継続」と解釈され、新たに「執拗」という表現を加えて中国を牽制したことが報道されていすます。しかし、現実にはこのような単なる表現の攻防では全く問題が解決されなく、最終的な中国の目的は尖閣諸島を武力なしで中国領とする極めて巧妙な計画なのです。

 

領海を含め国際海洋法の分野では、条約化が進んだ今日でもなお国際慣習法 の意義は失われておらず、領海という概念はある意味では慣習的な概念であり、 例えば領海が12海里までとの原則は条約としては国連海洋法条約で初めて規定されたとのことですが、この原則は第三次国連海洋法会議の審議を通じて国際慣習法化し同条約を批准していない国をも拘束することでないとの解釈なのです。 つまり、領海と言う概念には国際的な明確な国際法の了解事項ではなく、必ずしも、現在の国際的解釈を尊寿しなくともその可能性は否定出来ないという単なる国際慣習法の概念下にあるものとの理解があるとのことです。

 

 

したがって、現在の中国が尖閣諸島に関して、その周囲を日本の領海とは認めないことは必ずしも国際法違反にはならないこととの潜在的、戦術的が背景にあるのです。つまり、尖閣諸島近海での領海の判断は中國と日本とでは異なってもおかしくないのです。ですから、中国は一貫してあの島近辺は中國の領海であると継続的に宣言していても必ずしも国際的な無法とはならないのです。そのような中国独特の解釈は時と場合によっては微妙に使い分け、解釈するのが中国独特の政策、戦術なのです。

 

つまり、領海と言う概念の国際的合意、そしてそれに関した国際条約は存在しないと解釈されても致し方がないのです。 ですから歴史的には領海の範囲を自国に都合よいように解釈することは必ずしも不可能ではないのです。したがつて、中国は尖閣諸島の日本の領海に入り込んでもその近辺は中国の領海の中であり、日本が主張できる領海ではないと暗黙、意図的な解釈なのです解釈なのです。

 

ですからそのような主張からもし、中国の漁船が何百隻も尖閣領海に中国艦隊に保護のもとに入り込み漁獲作業をすることは今後あり得るのです。

 

問題は、中国が尖閣諸島の海域を中国の領海であると繰り返し主張していることに対して、日本がいくらその領域は日本の領海になっているので、中国の公船は領海侵入だと繰り返し抗議しても、中国は全く受け付けないのが現実なのです。つまり、日本側はあくまでも言葉の対応だけであるので、中国からは全くなんらの反応も日本はしていないとみられているのが現実なのです。

 

ですから、領海問題よりも領土問題を取り上げ、「尖閣は日本の領土あり、中国の領土ではないのでその近海は日本の領海である」と何回も宣言、反論することのほうが合理的なのです。もし、領海のみを取り上げて日本が反論しても全くその反論の効果はなく、最終的には中国の巧妙な反論は、「尖閣諸島の近海は中国の領海であり、したがって、中国の領海内にある尖閣諸島は中国領である」との宣言が将来的にありうることを忘れてはならないが、日本政府はまさかそのような逆説的な解釈で、ある日、突然尖閣諸島は中國領であると中国により宣言される可能性があることには残念ながら考えが及ばないのです。 ですから、この問題に関しては尖閣諸島は日本の領土であり、いつから中国領になったのかとの反論、抗議も重要なのです。

 

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