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2015年9月の記事

2015年9月29日 (火)

「馬子にも衣装」を死ぬまで続けられますか

「馬子にも衣装」を死ぬまで続けられますか


最近に出版された本に「何を着るかで人生は変わる」があります。この本を読んではいないのですが、このタイトルからまず考えたのは「馬子にも衣装」という諺です。

おそらくこの本を書いた女性は衣装如何によってはいろいろな意味で人生が変わる可能性があることを言っているのでしょう。


一般的に、男性の場合、会社勤めの間はちゃんとした洋服を着て出社するのが常識であり、上下のコンビの洋服自体が異端者扱いになります。ましてやズボンの代わりにジーンズを履いて会社に行くことは全く不可能なのです。そこにはやはり「馬子にも衣装」の概念が根底にあるのでしょう。女性の場合も似たような状況にあるのが日本なのです。


ところが、いったん退職すると、退職男性の殆どはジャンバーをきたりしていわゆる軽装になるのが普通です。ですから退職後に今までどおりの背広上下を着てネクタイを締める機会は急に激減してしまうのが普通です。


でも、ここでこの本のタイトルのように退職後に上下の背広やネクタイが隅に追いやれてしまう生活ではまさに「馬子にも衣装」の世界から脱落してしまうのです。現実問題として、そのような軽装に身を任せて意気揚々としていても心のどこかには寂しさが残るのではないでしょうか。つまり、軽装の変わりにちゃんとした背広を実につけるとそれなりに心がしきしまるはずです。その結果、姿勢もちゃんとなり、高齢者に見られる前屈み姿勢の予防にもなるのです。もっとも、腰が曲がって前屈み姿勢で杖を使うような状態なってしまうとその逆に上下の背広を着ていては滑稽な図になるかもしれません。

2015年9月20日 (日)

no cure, no payの導入

最近の報道によるとロッシュ社が自社開発の新しい抗がん剤の導入に際し、「no cure, no pay」の概念を導入することを発表しています。(Sonntagszeitung 2015 Sept 20)

つまり、特定のがん患者に新規物質を投与して治療が行われ、対象のガンが治癒される以前に患者が死亡した場合にはその薬剤の費用を頂きません、といういわゆる「no cure,no pay」のシステムを導入するとしています。なお、現時点ではどのようながんに対し、どのような判定クライテリアがなされなけばならないのかという具体的な情報は公表されていません。

しかし、このポリシ-の実施は複雑で、国よっても異なり、また保険の関係もあり、一概にすべての国で実施されるわけでなく、また該当製品にたいして無限に継続するわけでもなく、従来この概念が実施されたことのある場合もいつの間にかこの政策が消えてしまっているのが現実のようです。ですから、穿った推察をすると、単なる企業イメジの高揚に一時的に使われている嫌いがあります。

もっとも、この方式は特別に目新しいものではなく、過去においてもいろいろな製品についてこのような概念が適用されていました。この点に関する詳細な記述はRAD-AR News Vol.20,No.3 (2009 Oct. 6)にあります。この概念でのクスリの宣伝は既にアメリカで1970年代になされています。

しかし、この概念は意外と知られてなく、ましてや薬の効果は常に100%ではなく、場合によっては70%くらいであることは稀ではないことを常識的に認識している人は意外と少ないのではないでしょうか。そのように考えるとこの「no cure, no pay」は単なる宣伝的な意味があるのかもしれません。確かに、理論的にはすべての医薬品にこのような制度を導入すべきなのかも知れませんが、現実にはそれほど簡単ではなくいろいろな要因が関与しますので、実施は極めて限定的にならざるを得ないでしょう。

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